ドラマ「信義」関連の記事を更新しています。「韓国には行ったことがありません」からブログタイトル変更しました。
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   慈雨 ~ほぼ信義~ アメブロにて二次小説の記事を更新中です。  
 
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秋の実りに湧いた人々の熱気も冷めて、そろそろ冬の支度に取りかかろうとした頃に、
それは起こった。
サンホが不慮の死を遂げたのだ。

その日、サンホは高麗山の麓に広がるホンサムの畑へ朝早くから出かけていた。ホン
サムの収穫が始まり、今年の出来を仕入れ先まで出向いて確かめるためだった。
頭上には雲が広がりつつあったものの、雨が降り出す気配はなく、所々に青天も見えていた。
それなのに、雷鳴が遠くで聞こえたかと思うと、突然どーんという大きな音がしてすぐ
近くで稲妻が走り、音がしたほうを見ると丘の上の木から煙が上がっていた。あっという
間の出来事だったと、居合わせた者たちは口々にそう語った。
雷が落ちたとき、サンホは畑の様子がよく見える小高い丘の木の傍に立っており、雷は
何の前触れもなくその木に落ちた。
一報がク家にもたらされたとき、ソルソンを始め、ク家の人々は皆その話を信じなかった。
家の前に広がる空はどこまでも青く澄みきっており、雷が落ちてサンホが死んだという
その報せは、荒唐無稽な話としか思えなかった。
けれど、その日サンホは戻って来なかった。
「行ってくるよ」
笑顔を浮かべ、自分の足で出かけって行ったサンホは、翌日の朝変わり果てた姿で
荷車に横たえられて帰宅した。

ソルソンは夫の突然の死に、毎日泣き暮らした。感情が昂ぶって眠ることなく、食べ物も
ろくに喉を通らない日々が続いた。
「このままではソルソンも・・・」
心配した周囲は、ソルソンをひとまず実家で静養させることにした。

ミヨンは、娘ソルソンの傍を離れなかった。娘は亡くなった婿の後を追って行きそうで
目を離せなかった。娘を叱咤し、慰め、共に泣き、見守った。
タンジは、妻と娘を見守ることしかできなかった。ソルソンが少しでも食事を摂れば、
大仰に褒めた。食べてくれることが、ただただ嬉しかった。
両親の慈しみの中で、ソルソンはサンホを喪った哀しみをゆっくりと癒していった。

サンホの死から間もなく二か月が経とうとした或る日、サンホの母が突然ソルソンの
実家を訪ねてきた。巫女らしき身なりの中年の女性を伴ったその様子に、ただならぬ
ものを感じ取ったソルソンの両親は、先ずは娘を呼ばずに二人で対応することにした。
サンホの母は部屋に通されるなり、興奮して立ち上がると、
「あんたたちのせいで息子のサンホは死んだのよっ!」
と、タンジとミヨンを指差して言い放った。
「落ち着いて下さい。一体全体どういうことですか?」
出し抜けにそんなことを言われても当惑するばかりだった。
それよりも二人は、サンホの母の態度の変貌ぶりに仰天していた。息子の突然の死に、
ソルソンと同じように魂が抜けたようだった様子から一転して、血走った目でギョロリと
睨むその様は、何かに憑りつかれているようにも見えた。
「あんたたちの娘よ!」
宥めようとする態度が、サンホの母には気に障ったようで余計に興奮し始めた。
「あの子、貰い子なんでしょ!?どうして黙ってたのよっ!」
ギョッとして絶句する夫婦の顔色を見て、サンホの母は胸がスッとしたのか、勝ち誇った
ような笑みを浮かべてみせた。
「やっぱり。そうだったのね」
「な、何をいきなり・・・」
「こちらの先生に、サンホとソルソンの相性を見て頂いのよ。うちのサンホがあんな風に
命を落とすなんて、絶対におかしいと思ったのよ。ねえ、先生」
水をむけられた「先生」と呼ばれる中年女が、鋭い目つきでソルソンの両親を見つめる。
「こちらの子息は、貰い子を娶ったことで災厄を招いた。故に天罰が下り、雷に打たれて
命を落としたのだ」
女と対峙したタンジは震えた。まるで心の中までも見通すような目つきに身体が凍りついた。
ミヨンもそれは同じだったが、娘のために動揺を素早く押し隠して虚勢を張った。
「変な言いがかりは止して下さい。あの子は正真正銘私たちの子です」
胸をグッと突き出してミヨンは断言する。
『そうだ。あの子は私たちが育てた娘だ。誰が何と言おうと私たちの娘なのだ』
「貴女、ケギョンであの子を産んだそうじゃない。出産して半年ほどしてからカンファドに
戻ってきたんですって?」
「・・・どこでそれを?」
身の周りを調べられていることを知って、探るような質問を返す。
『この人たち、どこまで知っているのか』
「あの娘は、貴人の相だ。それもかなり高い身分・・・恐らくは王族に連なる者。そして、
その娘は、婚姻を結ぶことが許されない宿命に生まれている。それなのに、婚姻を結ん
だ故、子息は命を落とした」
「やめて!!」
たまらず、ミヨンが大声を張り上げた。すると、どさっと何か鈍い音がした。戸口を見ると、
少しだけ扉が開いていて、そこにソルソンがへたり込んでいた。
「ソ、ソルソン、あなたどうしてここに?」
「お義母様の声が聞こえたような気がして・・・」
慌てる母の声に、ソルソンは呟くように答える。

あとのことはよく憶えていない。
上体が傾いで、目の前は真っ暗になった。
それなのにどうしてか、「先生」という女性の声だけが続けた言葉だけが、明瞭に聞こえた。
「お前・・・・・・・生まれた。故に、死・・・・・・・てはならぬ」

<続く>

途中まで書いていた内容を全部消してやり直しました。
姑にいびられる設定でしたが・・・なんか筆が進まず(-_-;)

≪このお話の主な登場人物≫
 ★マークは「信義」のドラマか小説に登場していたキャラ
 〇マークは私が設定したキャラ

○ソルソン(雪松)
「紅楼夢」では、妓楼ソガン亭の主メヒャン(梅香)として登場。
 カンファドの宿屋を営む夫婦の一人娘。
 八歳でサンホと婚姻した。

○サンホ
 ホンサム(紅参:高麗人参)を取り扱う問屋の長男。
 十二歳でソルソンを娶る。

○ミヨン
 ソルソンの母。

○タンジ
 ソルソンの父。
 カンファドで宿屋をいくつか営んでいる。
只今書いております「開京想曲」とその前に書いていた「紅楼夢」。
オリジナルのキャラが多数出ているし、時代が異なるので頭がこんがらがります。
整理整頓してみる意味で記事を書いてみました。

まず、「紅楼夢」に登場していたメヒャンが、「開京想曲」ではメインに登場しています。
(メヒャンは妓名で、本名はソルソンってことで)
時代設定としては「開京想曲」のほうが古く、ソルソンが八歳でお嫁に行くエピの段階で
1312年ぐらいの出来事にしています。
ウンスがメヒャンの妓楼で妓生としてあがるというエピになった「紅楼夢」は
1351年の年末として設定しています。

おもな人物紹介はこんな感じで・・・
(内容はちょこっとネタバレしている部分があるので、そこは伏せ字にしました)
   ★マークは「信義」のドラマか小説に登場していたキャラ
   〇マークは私が設定したキャラ

〇メヒャン(梅香)
  妓楼ソガン亭の主。年は40代後半。
  メヒャンは妓名で、本名はソルソン(雪松)。
  「想曲」の作者。

★マンボ
  スリバンの元締め。
  「姐さん」と二人でスリバンを束ねている。
  ムン・チフとは兄弟弟子だったため、チェ・ヨンからは「師叔」と呼ばれている。

★姐さん
  クッパ屋を営む傍らでスリバンを束ねている。
  マンボとは実の姉弟ではない。⇒これは私が設定した間柄です

〇キム・ヨンス(24歳ぐらい)
  ウダルチ乙組の隊員。背が高く、物静かな性格。  
  ホンイとの婚約を条件に、念願だったウダルチに入隊した。

〇ヨンスの父
  禁軍の中郎将。

〇ヨンスの母(ユン・ヘジョン)
  四十代前半。恰幅のよい体つき。ホンイにカヤグムを教えている。
  ソルソンとはよきライバルであり、友人の間柄。
  実はソガン亭のオーナーだったりする。⇒ここ、字を伏せました。

〇コ・ホンイ
  十五歳。ヨンスの許婚。(ホンイが八歳のときに婚約した)

〇ホンイの母
  三十代後半。ヨンス母のカヤグムの妹弟子。

〇ホンイの父
  三十代後半。

★トルベ
  二十七ぐらい?乙組の組長(組長っていうのは私の設定です)

〇ウンソプ
  二十七ぐらい?(トルベと同い年設定)

★トクマン

★ウォル
  ムガクシ。ウンスの警護をしていた二人のムガクシのうちの一人。
  (ちなみにもう一人は「ヨンシ」という名前です)

★ミョンファ
  二十代。ワンビママが連れてきた侍女。
  ちゃっかり者。
   ⇒裏設定では、王と王妃が帰国する際に宿屋で急襲された際
    ワンビママの食事のお膳を片づけていて離席していたという設定。

★ハナ、ミナ、トンニョン、ヘミョン
  メヒャンが連れてきたホンイと歳が近い娘たち。

★ク・サンホ
  ソルソンの夫。(くわしくは別記事で)

こんな感じで・・・
キャラ紹介の記事を書こうと思い、最初から見直していたら冷や汗が止まらず。
設定間違えてたり、なんかエピソードが飛んでいたりして・・・
思わず遠目で読んでみたりして(現実逃避)

ちなみに恭愍王のときには朝貢として女性を差し出してはいなかった・・・はず。
ま、これも私のテキトー設定のひとつとして受け止めて頂ければと思います。

「開京想曲」のキャラは当面は更新した記事の下に付け加えていこうと思っています。
(そのほうが私が分かり易いので滝汗)⇒すでにキャラの迷い道に差しかかっている?!)

「開京想曲」の続きは今書いています。
5月中にアップできたらいいな。

ではでは

よい週末をお過ごしください♪
ソルソンはカンファド(江華島)で生まれ育った。ケギョンへ遷都されてから三十年余り
経っていたが、都だった栄華の残りはそこかしこに残っていた。両親は、旅の客相手の
宿をいくつか営んでいたせいで、暮らしに困ることはなく、遅くに生まれた一人娘のソル
ソンを大層可愛がった。
ソルソンが八つになったばかりの頃、ク家から縁談が持ち込まれた。「まだ早い」。両親は
初めそう思った。けれど、ソルソンが年頃になるまで手元に置いておけるかと言えば、
それは難しかった。
「嫁に出す好機を逸して、娘が貢女の候補にでも選ばれたら・・・」
考えただけで両親は怖気がした。
ク家は、カンファドの名産であるホンサム(高麗人参)を取り扱う問屋を営んでいて、
婚家はそう遠くない。店の評判も上々で、主とその妻も人柄は良さそうだった。相手は
ク家の長男サンホ。ソルソンよりも四つ年上だった。両親がサンホと会ってみたところ、
礼儀正しい利発そうな若者で印象は悪くはなかった。
考えた末に、ソルソンの両親はこの縁談を受けた。当のソルソンに「否」という理由はない。
婚姻は親がしかるべきときに、しかるべき相手を見つけてくれる。子供はそれに従うだけ
という考えが世間の大方で、ソルソンもそう思っていた。

婚家のク家の舅と姑は、若い嫁を娘のように可愛がった。三才のころから弾いていたという
嫁のカヤグムの卓越した腕前をとても喜んでくれて、今後も精進するよう薦めてくれた。
「いつだったか、お前の家の近くを通りかかった際に、この子が立ち止まって動かないのよ。
お前のカヤグムの音色にすっかり心を奪われちゃって」
その話を出されたサンホは母親をひと睨みしたあと視線を伏せる。ソルソンはそんなサンホを
息を止めて見つめていた。
父よりも細い首筋。髭のない、尖った顎の線を辿った先の耳朶は真っ赤になっていた。それを
目にしたソルソンは、自分の頬もたちまち赤くなっていくのを止められなかった。

ままごとの延長のように始まった二人の暮らしは、醤(ジャン)が長い年月をかけて熟成されるように、
カンファドの海風とその大地に抱かれて、やがて本物の夫婦となっていく。

十年後。
ソルソンは十八、サンホは二十二になった。
なかなか子が授からないことを悩むのは専らソルソンのほうで、そんなときサンホは、
「授かりものだ。お前もご両親の元からのんびりと生まれてきたではないか」
と言って冗談めかして慰めた。
そんなサンホの優しさがただただ有り難く、その胸に抱かれていれば何も怖いことはなかった。

幸せの酔いは果てしなく、どこまでもソルソンを満たす。

この幸福な日々はずっと続くものだと、そのときのソルソンは固く信じていた。

<つづく>
今回もちょっとコメ欄は閉じておきます。→私のうっかりネタバレ防止措置。
(もし、感想を頂けるのであればメッセでお願いします♪)

もう一つ記事(お話じゃなくて最近の私事をちょこっと書くつもりです)を
週末にアップ予定です。

今日こそはアベマTVで「信義」が見れますように(^_^;)
(先週子供と一緒に布団に入り、寝たふりをするつもりが本当に寝ちゃった)
その日。
祝いに駆けつけた人垣の中に、あの人は居た。

輿に乗り込もうとした際に、ふと視線を感じて顔を上げた。輿をぐるりと取り囲むように集まった
親類の中で、一人の少年と目が合う。
真っ直ぐこちらを見つめるその瞳は物言いたげで、けれど唇はぎゅっと結ばれていた。その少年の
肩に手が置かれ、少年は隣に視線を移す。追いかけるようにそちらを見た。彼とよく似た大人の
男性が立っており、少年に何か言葉をかけていた。
『二人は父子なのだろうか』
二人は、同じ色の風防けを身に着けていた。
父親らしき人物に促された様子の少年は、背を向けたかと思うと一瞬だけ振り返って、人垣の
向こうに消えていった。

新郎のサンホが待つク家に向かう輿に揺られながら、しばらくその少年のことが頭から離れなかった。

<つづく>
出た・・・
見切り発車(-_-;)
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