太王四神記 第19回 背中に告げた別れ

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<19>背中に告げた別れ

キハはスジニを振り払い、チョロに攻撃されて劣勢になったサリャンを救うため朱雀の力を
チョロに使う。
朱雀の玉を受けたチョロは負傷し、その炎は消えずにチョロを苦しめる。
スジニがキハに消して!と頼むけれど、キハは
「火をつけることはできるけど、消せない」
と答える。
苦しむチョロにどうすることもできないスジニは何とかしようと炎に手をかける。
・・・するとスジニがその炎を吸収してしまった。
驚くキハとサリャンの前に、その炎の力を剣に集めて朱雀の力を目覚めさせたスジニが
キハに攻撃を再開する。
もうサリャンのかなう相手ではなく、キハもわが身に剣を振り下ろされそうになり、
「おなかの子を傷つけないで!」
と思わず口走ってしまう。
それでも攻撃をやめないスジニだが、スジニがキハに振り下ろした剣はキハを守る不思議な
力で跳ねのけられてしまい、スジニも吹っ飛ばされて大怪我を負う。

キハは全てを思い出した。
大長老に背中に刻印をされたこと、母から朱雀の神器と妹を託されたこと、母が殺される
場面を見たこと、妹を隠した後で神器の力が発動したこと・・・

「・・・サリャン、サリャン!・・・あの子はあたしの妹ね?」
その問いかけにサリャンは答えなかったが、答えないことこそが答えでもあった。

タムドクは部下達を久しぶりに休ませて、家族のことを聞いてねぎらう。
そして契丹への出兵について、兵を増やしましょうというというフッケや部下達に、
荷物持ちだけを200名ほど増やすだけにすると答えるタムドク。

今回は戦が目的でなはい、だから戦は最後まで避けたい。だからどんな階級の者であっても
先に手を出した者は見つけた時点で首をはねる。

このタムドクの言葉にまた「そんなぁ~」と文句を言うフッケ。
自分たちはホゲ軍のためだけに物資を運ぶのかと反論するんですが、
「将来我々の兄弟となるものと手を結びにいくのです」
と説明するタムドク。

これ以上新しい兵を補充すれば、女や老人だけで田畑を耕さなければならなくなるので
兵の補充はしない。
物資を普通に購入すれば物価が上がると考えたタムドクは、貴族や商人に出せるだけの
物資を出してほしいとカムドンが王の言葉を通達します。
「で、あの代金のほうは?」
と聞くチョ・ジュドに「払いません」とアッサリ言うカムドン。

その言葉にビックリする貴族や商人たちですが、その物資の度合いによって塩の貿易権と
経営権を分け与えるというカムドン。
契丹の西北に塩の出る土地があるので、そこで塩をとって分配しようというのです。
その言葉に何も言わずゾロゾロと席をたってしまう貴族や商人たちですが・・・

帰ってきたチョ・ジュドはそのことをヨン・ガリョに報告します。
塩はかなり魅力的なアイテムだったらしく、みんな色めきたっていたと言うチョ・ジュド。
我々も表向きだけでもちょっとは協力しないといけませんよね?と聞くチョ・ジュドに
ヨン・ガリョは早馬を用意させます。どうやらホゲに手紙を送るらしく・・・

スジニが目を覚ますとケガは治っていた。チョロは皮膚の内側の内臓までヤケドをしていて
重傷だとコムル村のものが診断する。
ヒョンゴにことの詳細を聞かれたスジニだけど、自分が何をしたか覚えてないという。
「自分を・・・抑えられなかった。ただ、自分の意志と関係なく怒り狂い、火を使って
 人に襲いかかり、殺そうとした・・・・こういうこと?」
そう聞かれて思わず顔をそらすヒョンゴ。
「朱雀の守り主が暴走するってこれでしょ?・・・てことはあたしが朱雀の守り主か。
 参っちゃったな。これ・・・取り消せませんか?朱雀なんてやりたくありません」
そういうスジニにヒョンゴはもう一度やってみろと言い出します。
「俺の前で正気を失い、怒ってみろ。俺が確かめてやる」
とスジニが朱雀であって、力が制御できないということをできれば認めたくないヒョンゴ。

「記録では、朱雀の守り主が暴走してチュシンの王を殺そうとしたんでしょ?」
「俺は知らん!そんな大昔の話がわかるもんか・・・」
スジニを見守ってきたヒョンゴは来るべきときが来たとわかっていても、そのことを
否定したくて・・・

「いつまた正気を失うかわからないし、世界を火の海にするかもしれないし、それにほら
 ・・・王様の手で殺されるかもしれなんでしょ?」
「だから知らん。もう一度やってみろ。な、俺がみて判断してやる」
「・・・最後に一度だけ会ってもいい?」
「誰に?」
「あたしたちの王様。これで最後ですから・・・一度だけならいいでしょ?」
みんなの前から姿を消すことを決めたスジニの言葉に、かける言葉がなくて何も言えなく
なったヒョンゴ。
スジニはヒョンゴの手を握り、
「お師匠様に殺させるなんてできない。
 あたしを殺したりしたらお師匠様は一生泣くでしょ?
 お師匠様が重湯を飲ませたり、あたしのおしめを替えながら育ててくれたのに、今まで
 いろんなことを教えてくれたのに、恩を仇で返すなんてこと・・・
 師匠、あたしやっぱり育ててもらった恩・・・返せないみたい・・・許してね」
スジニは涙まじりでそれだけ言うと手を離してそっと立ち去る。
「・・・まったく、あいつは・・・」
ヒョンゴもそれ以上は言葉が出てこず、涙で声が詰まる。

キハは大長老のもとにいき、
「百済の海辺の屋敷を襲って神器を奪うように命令したのはお前か?5歳だった子供の
 記憶を消していいように操っていたのはお前か?」
大長老はキハの記憶が蘇ったのかと冷静だけど、
「お前のせいで妹まで殺してしまうところだった」
とキハが言った言葉に驚く大長老。妹の存在は知らなかった大長老が
「妹と言われましたか?」
とさりげなく聞く大長老に
「そうだ、母が殺される前に私に託した妹・・・
 何でも知ってるお前がこれは知らなかったか・・・ならば今日私に殺されることも
 知らないな」
そういい終わるやいなや大長老を攻撃するキハ。
でも黒い力を発動する大長老にはとてもかなわず・・・
二千年前に大長老は火の力を少しだけ盗んで、その力で生きているから火の力では自分を
殺せないという大長老。
そして逆らったキハに制裁を加える。

コムル村に戻ったスジニは火の力を使ったことを皆に公表します。
本当に黒朱雀なのか確定したわけではない、でもそれを確かめる時間はない。
黒朱雀の兆しが見えたら世界の平和のためにそのものを殺さなくては・・・
「誰か、この子の最後を導くものを・・・」
そう声をかける代表者に、誰も返事をしない。
誰だって赤ん坊の頃から見てきたスジニを殺すなんてことできなくて・・・

「あたしがやります」
自分で始末をつけると答えるスジニ。
「今までコムル村の雑用はあたしの担当だったし・・・なんか心配だな。
 あたしがいなくなったらみんな大丈夫かな?あの、最後にひとつお願いがあるんです。
 あたしがケガさせたクァンミ城主は助けてください。このまま置いていくと思ったら
 すごく後ろめたくて・・・」
チョロのことを心配するスジニに、代表者は我々でできることは何でもやってみようと
うけおう。
ヒョンミョンにも別れを告げるスジニ。

タムドクがコ将軍たちに鎧をつけてもらっていると
「あたしがやります」
という声が。タムドクが振り向くと・・・スジニが女物の服を着ていてちょっと驚く。
「どうしたんだ?」
「何が?」
「その服は何だ?」
タムドクにそう言われて、思わず出ていってしまおうとするスジニ。
「おい、どこへ行く?」
と呼び止めるタムドク。
スジニに任せて、他のものは出て行く。
「今度はうまくやれよ。この前みたいに穴がズレないように。
 どこをほっつき歩いてた?いつもくっついてたやつがいないと気になるだろ?
 コムル村で何かあったか?先生たちが慌てて出て行ったぞ」
スジニは何も言えなくて黙ったまま作業を続ける。
すると、前に回したスジニの手を掴むタムドク。
「言え」
「何をです?」
涙にぬれた顔を見られたくなくて顔を隠すスジニ。
「お前がおとなしいなんて怪しい。何かやらかしたのか?」
スジニのほうに振り向こうとしたタムドクを抱きついて止めるスジニ。
「・・・待って、少しだけこのままでいて。考えたいんです」
タムドクの腰に手を回したまま泣いている様子のスジニが気がかりなタムドク。
「おい・・・どうした?おい、王様に抱きつくやつがいるか?」
冗談まじりに言ってもスジニは離れず、やっと離れてもうつむいているスジニ。
「顔を見せろ」
そういわれて顔をあげるスジニ。
「・・・まだお酒が抜けてなくて。泣き上戸になるお酒だって聞いたけどホントだ。
 あの、これを返しにきたんです」
スジニはそういって前にタムドクから預かった母の形見の香水瓶をタムドクに返す。
「前に貸してくれたでしょ?今までずっと返しそびれていたんです」
そう言って差し出すスジニをじっと見つめるタムドク。
「あたし・・・一度は言われてみたかった。お前も少しはキレイだなって。
 だからこんな服を着たんです。コレを着たらきれいに見えるかなって。
 どうせならキレイな姿を覚えててほしい・・・うわッ、恥ずかしいなホント・・・
 失礼します!」
茶化して立ち去ろうとしたスジニの腕をとってとめるタムドク。
「何を覚えてろって?言うならハッキリ言え」
「酔っ払いがハッキリ言えるもんですか」
「・・・お前はキレイだ。こんな服を着なくても、お前はきれいだ。いいな?」
「撤回しないでくださいよ」
「こんなこと、もう言えない」
「・・・じゃあもう行きます」
立ち去ろうとするスジニの腕をつかんだままのタムドク。
いつもと違うスジニを心配するタムドクだけど、理由を言わないスジニに戸惑っていて。
「手を離して、離してください」
「早く酔いを覚ましてこい。弓隊の兵士よ、お前を待っている」
「わかりました」
立ち去ろうとしたスジニはふと立ち止まって
「王様、王様の背中っていい匂いがします。知らないでしょ?」
そうしてスジニは出て行き、途中でヒョンゴとすれ違って深く礼をするスジニ。
「その服・・・似合わんぞ」
涙まじりで言う師匠に背を向けて・・・スジニは去って行く。

ホゲ軍の兵士たちは情勢が変わってしまっていることを流れの兵士から聞いて驚く。
出兵したときにはホゲが次の王になるのでついてきたのに、今やクンネ城はタムドクに
ついていて、しかも撤収の命令が下っているのにホゲがそれに背いているという兵士。
自分たちが反乱軍になっているとは思っていなかった兵士たちは動揺する。

タムドクの指示で兵士の不安を煽るように命令されていたチュムチの部下たち。
マンドゥクもこれだけ噂を流せば大丈夫だからそろそろ帰りましょうとチュムチに言う。
ホゲの行き先がわからなくて、というかタルビがどこに連れていかれたのかわからなくて
イラつくチュムチ。

ホゲたちはやっとキタイ村にたどり着く。
村人を捕らえて男だけを1ヶ所に集めたホゲのところにパソンとタルビが連れてこられる。
そしてパソンに一人一人顔を確かめさせる。
「兄は・・・ここにはいません」
とシラをきるパソン。
なのに、ホゲの部下が子供を連れてきてアッサリとプルドルを指差す。

ホゲに白虎の神器を渡すように言われても、神器の守り主じゃないなら渡せないと言い切る
プルドル。
そんなプルドルに斬りかかろうとするホゲの部下に、慌ててパソンが兄をかばう。
パソンのことはひと目でわかったらしく、呑気に近況を聞くプルドル。
言うことを聞かないと殺される、神器を渡してと頼むパソンに
「あいつは守り主なのか・・・それともチュシンの王なのか?」
そう聞くプルドル。
パソンが何にも言わずに顔を伏せたので神器の在り処は言わないプルドルに足に剣を刺す
ホゲの部下。
「本物の・・・守り主なら・・・すぐに光るって。
 それまでは・・・渡すなって・・・オヤジが言っただろ?」
足に重傷を負いながらも父の遺志を継いで、神器の在り処を言わないプルドル。
パソンは慌てて「自分が神器を捜します!」と家の中を捜しに行く。

プルドルは
「オヤジは命がけで神器を守った。オレはその息子だ」
そういって舌を噛み自殺する。

そんなことをしらないパソンは家でやっと見つけた神器をもってホゲのもとに帰ってくる。
そして神器を放りだしてプルドルの遺体にすがり付いて泣く。

やっと白虎の神器を手にいれたホゲ。

容態のよくないチョロに、コムル村の行者は神器をもってきて傷口に置く。
すると神器が光り出して傷を癒したようで・・・

タムドクはヒョンゴからそのことを報告される。
明日は出兵なので、できればチョロにも行って欲しいと言うタムドク。
物資も予想より多く集まったというヒョンゴに
「あいつはどこです?」
と聞くタムドク。
「あいつとは?」
「ずいぶんスジニを見ていない」
「あ・・・スジニ」
立ち止まってしまったヒョンゴを振り返るタムドク。
「私を避けてるのか?」
と聞くタムドクに
「少し時間がかかります」
と答えるヒョンゴ。
「時間が?」
「少し遠くへ使いに出したのです。とても重要な、コムル村の用事なので詳しくご説明
 できません。ご理解ください」
尚も説明を求めてヒョンゴに近づくタムドクに
「ああ、ですから行った場所が・・・遠いのです。ですから会えるのはだいぶ先に・・・
 先になりそうです」
ヒョンゴのただならぬ様子やスジニと最期に会ったときのことを思い出したタムドク。
「何を隠しているんです?話してください」
「スジニは自らこの世に別れを告げにいきました。あいつらしく、勇ましく、笑いながら
 そう決めたのです。どうかご理解していただきたい、王様」
ヒョンゴの言葉に、気色ばんで立ち去るタムドク。

傷が癒え、起きて目を覚ましたチョロのもとにタムドクがスジニを捜しにやってくる。
「スジニはどこです?」
と聞くタムドクに行者は、ここにはおりませんと答える。
前の村長からの遺言で、スジニに黒朱雀の兆候が現われたら殺すようといわれていたことを
説明するコムル村の行者に怒るタムドク。
「何をバカなことを言っているんです!?スジニが朱雀の守り主かもしれないから生かして
 おけないって?」
そう言って怒るタムドクに、スジニはただの朱雀ではなく黒朱雀だと答えます。
「では、あの女は?前から朱雀の守り主だと言ってるあの女をなぜ殺さない?」
そう聞くタムドクに、キハには黒朱雀の兆候が見られなかったと答えるヒョンゴ。
スジニが赤ん坊の時に、すでにその印を見てしまったというヒョンゴに、スジニの居場所を
問い詰めるタムドク。
「わかりません」と答える行者に
「なぜわからない!?殺すつもりなのにどこにいるのかわからないのか!?」
と声を荒げてタムドクが聞く。
「一人で出ていきました。どこに行くかは聞けませんでした」
タムドクはすぐにスジニを捜すつもりで出ていこうとするんですが、それをコ将軍が前に
立ちはだかって制止します。
明日には契丹に出兵しなければいけないことは陛下もじゅうぶんご存知のはずと。
「女一人のためにしくじってはなりません。あなた様は王様です!」
ヒョンゴもそういい、タムドクを止める。
迷うタムドクに「私が行く」と言う声が・・・話を聞いていたチョロだった。

市場の飲み屋や賭場から探してくれとスジニの探索をチョロに頼むタムドク。
「今もどこかで酒に酔って・・・」
一人で苦しんでいるのではないかと案じるタムドクに
「見つかります。絶対に」
と答えるチョロ。
「聞いてもよいかな?クァンミ城は私のものだ。そなたも私のものと思ってよいか?」
その問いにほほ笑むチョロ。
「チュシンの王様が何をおっしゃいますか」
そう答えるチョロにタムドクは自分の紋章を預けて、必ず見つけて連れて帰れと頼みます。

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感想コメント

今回はキハもスジニも切ない展開でした。

道具として利用されていることは前々からわかっていたことだけど、まさか自分の家族を
殺した奴の手先になっていたなんて夢にも思わなかったはず。

危うく妹まで手にかけそうになって、すさまじい怒りをぶつけるけど、火の力で生きてる
大長老に同じ属性の朱雀の力では何にも出来ないんですね。
かなりの無力感を感じてるんだろうなぁ

スジニも自分が黒朱雀と知ってつらい選択を迫られて・・・

タムドクとの別れよりもヒョンゴやヒョンミョンたちとの別れのほうが何か泣けてしまい
ました。

タムドクもスジニの行方が気になってても、やることはやらなきゃいけない。
で、チョロに託すわけですが・・・この辺りの心情も、あくまでも大事な妹って感じなので
スジニはどこまでいってもせつないなぁ・・・

ラストのほうでやっとパソン兄が出てくるんですが、あっという間に死んでしまって・・・
神器は取られちゃうけど、あれってまだ目覚めてないんですよね?
チュムチがやってきて目覚めさせてくれるのかな?

出来ればプルドルに神器が正統な守り主に渡るところを見届けて欲しかったなぁ

なんかいろいろせつない回でした。

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