画像でSSを書こう 夜訪れる者

ここでは、「画像でSSを書こう 夜訪れる者」 に関する記事を紹介しています。
こちらは、シンイヨン周年期間限定ぐるっぽの企画「画像でSSを書こう」に
投稿したお話です。

加筆修正しております。

画像提供:伽羅さん 画像保管庫

画像の二次加工、コピー、転載、捕獲はおやめください

その女が己の前に現れるようになったのは三日ほど前のこと。
部屋で寝ていると、しどけない恰好をした女が戸口に寄りかかりながらこちらを見ていた。
女はどことなくウンスに似ていた。暗闇の中でどうしてそれが見えるのか、己にもよくわから
ない。女は蠱惑的な笑みを浮かべると霞のように消えた。
翌日も女は現れた。昨夜は戸口のところにいたが、今日は部屋の真ん中に立っている。
視線が合うと、媚を含んだ目で見つめ返してきた。女は勿体ぶった仕草で自分の身体の
腿から胸へと手を這わせると、ニヤリと笑って再び消えた。
昨日。女はまた現れた。気配を感じて目を開けると、寝台に寝ていたオレのすぐそばに
女が立っていたので驚いた。女はやはりウンスに似た顔立ちだったが、女のほうが目元が
吊りあがっていて、意地の悪い印象がある。それなのに笑みを浮かべると、その表情は
一転して誘いの色を見せ、目が離せない。女が屈みこんで頬に触れてきた。冷たい手だと
感じた瞬間女は消えた。
そして今日を迎えた。今夜は、短刀を懐に忍ばせて床についた。冷たい風が頬を撫でた
のと同時に女が不意に現れた。女は、いつの間にか己の隣に寝そべってこちらを見ていた。
目が合う。「しまった」。身体が動かない。女が目を閉じて顔を寄せてくる。息遣いを感じる
ほど口唇が近づく。触れたら終わりだ。なぜかそう思った。
「ちょっと・・・何してるのよ!」
背後からいきなり声がしたかと思うと、パシッという音が部屋に響き渡る。
隣で眠っていたウンスが起きて、女の頭を叩いたのだ。するとたちまち、部屋に立ち込めて
いた妖しい気配が晴れていく。傍にあった行灯に火を灯して、二人で顔を見合わせる。
「今の何?」
「さあ・・・」
それしか答えようがなかった。
「・・・寝よう。寝よう。今のは夢だったってことにしましょ」
「ああ」
お化けなんてまっぴらごめんよ。そんな呟きが聞こえてきた。
横になったヨンは、やがてくぐもった笑いを漏らす。我が妻は、女怪を素手で仕留めた。
危うく命を落としかけたのに、そのことが妙に可笑しかった。ご機嫌な夫の優しい声を聞き
ながら、ウンスは再び心地良い眠りにつく。その寝息に誘われるように、やがてヨンも眠りの
淵へと引き込まれていった。

********
画のウンスが色っぽいのでRな話を模索したのですが、うまく書けず(汗)
結局ヨンのところに夜な夜な現れる怪異ということにしました。

※次はマイルさんの画で書いたSSをアップ予定です。
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