【シンイで年越し企画2015】紅楼夢 11

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 ソガン亭の使いが、チェ・ヨン宛ての文を携えてマンボたちの店に向かった。
これでもう、チェ・ヨンが首尾よくヨンスたちを連れて来るのを待つだけとなり、
手持ち無沙汰のウンスは、ソガン亭で働いているオンニやトンセン(大方はオ
ンニだが)たちと、おしゃべりに興じていた。王宮とは異なる、ケギョンで暮らす
女性たちとの会話は新鮮で、どの話題もウンスの興味をそそった。
 天から舞い降りた医仙様。ウンスを畏れ多い存在と思い、最初は遠慮がちだ
ったオンニたちだったが、話してみれば親しみやすい人柄のお方だとわかって、
たちまち打ち解ける。
 最初にオンニたちの関心を引いたのはウンスの滑らかな白い肌で、一人が
その秘訣をウンスに尋ねる。すると、ウンスはここぞとばかりに、自分が作る緑
茶入り石鹸のおかげだと売り込む。
「今度その石鹸を作って持ってきますね。皆さんに差し上げますから、使ってみ
てよかったら、次はぜひ買って下さーい♪」
 その言葉に、オンニたちは黄色いと呼ぶにはやや低めの声を上げた。
 ソガン亭は、エステやリラクゼーションを目的とした妓楼なのだと、メヒャンか
ら説明されたときは驚いた。妓楼を営んでいた知り合いから、店を居抜き(家具
付き)で買い取ったので、外観や内装のあちこちに妓楼の名残があるらしく、時
折間違えて来る客もいるとか。
 ウンスは、今どきの妓生たちはどんな着こなしをしているのかと質問する。
『ファン・ジニ(黄真伊)って、確か中宗の時代(在位1506-1544)に、ケギョン
(松都:ソンド)で活躍した妓生だったから・・・今から150年ぐらい後に生まれる
のかな?』
 ふと、思い出して聞いてみた。
 オンニたちは、ウンスにこのような着こなしだと口で説明しようとするが、それ
よりも見て頂いた方が早いと誰かが言うと、ウンスを自分たちの支度部屋へと
引っ張っていく。
 ウダルチの私服を着ていたウンスだったが、オンニたちはその上衣をあれよ
あれよという間に脱がせ、下はウダルチの私服のまま、上はカスムカリゲ(上
衣の下着=ブラの役割)と防寒用の胴巻きだけの格好にしてしまう。
「それはどうなさったのですか?」
 誰かが、ウンスの左腕に巻かれた包帯を目に留めて尋ねる。
「これ?ちょっとケガしたの。大したことないわ」
 努めて平然と答えると、それ以上の関心は払われなかった。オンニの一人が、
自分の腰に巻いていた水色のチマの紐を解いて外し、そのチマをウンスの胸
の上あたりで巻いて紐を結ぶ。
『わ~、なんだかしっくりする』
 現代のチマは胸の上で紐を結ぶが、高麗はまだ上衣が長いため、ウエストで
紐を結んでいる。親族の結婚式でしかチマチョゴリを着たことがないウンスだっ
たが、このスタイルは見慣れたもので、懐かしさを憶える。
 チマを巻いてもらっている間に、別のオンニが箪笥から刺繍の入った黄色の
カスムカリゲを取り出して傍の卓に持ってきていた。よく見ると、紐は普通のカ
スムカリゲよりも細く、その紐にも刺繍が施されていた。そのカスムカリゲを、
水色のチマの上から胸の部分に巻いて紐で結んだ。
「あいにく、今は手元に長いチマがありませんので、足元が少し不格好ですが」
 確かに。チマの裾は脛(すね)で終わっていて、チマの下に履いている幅広の
パジ(下衣の内着)や、いつもはチマに隠れて見えることのない足首が丸見え
だった。
「あら、どうせ下にもう一枚チマをつけるんだから、こうすればいいわ」
 別のオンニが、自分の黄色いチマを解いてウンスの腰に巻いてやる。すると
オンニたちから「ほう」と感心の声が上がる。
「本当は、上のチマが長くないといけないんです。踊ったときなどに裾が翻って、
中に着ているチマが少し見えるのがいいそうなんですが・・・でも、医仙様が着ると、
下のチマが見えた格好もどうしてなかなか・・・」
 オンニたちは自分たちの出来栄えに満足げに頷く。黄色のカスムカリゲ、そ
の下に水色のチマ、裾部分からは黄色のチマ。こうして、裾切り替えのノースリ
ーブドレススタイルが完成する。
 部屋の棚に置かれた丸い小さな姿見で、どうにか胸の辺りまで映して確認し
てみる。
『あら、結構いけてる。でも・・・二の腕とか、大丈夫かしら?』
 身体の先、つまり指先や足元など、普段見える部分はわりと細いのだが、腰
回りや二の腕、太腿にお腹周り、服に隠れた部分は肉付きがいいのだ。こっち
の世界に来て幾分かは痩せたはずなのに、落ちて欲しいところの肉は相変わ
らず健在だった。
「なるほど。これが今の流行なのね。ゴホンッ。教えてくれてありがとう」
 照れを隠しておおげさな咳払いを一つする。夏ならこのスタイルはアリかもし
れないが、今こんな恰好をしていたら、半刻(一時間)も経たないうちに身体の
芯から凍っているだろう。もっとも、この格好でヨンの前に立ったときのことを想
像していたので、今は身体が火照っているのだが。
 ウンスが着替えようとすると、オンニたちはその手をガシッと掴んで強引に椅
子に座らせる。
「わわっ」
 何事?と驚くウンスに、オンニたちはキラーン♪と目を輝かせる。
「ここまでやったら、最後まで仕上げなくちゃ甲斐がないです」

 このあとウンスはオンニたちによって、妓生ファンウォルへと変貌を遂げるの
である。

<つづく>

長らく更新が滞ってしまって申し訳ありませんでした。
調べものに時間を費やしてしまった(汗)

いろいろ書きましたが、目指したのはこのスタイルです。
SnapCrab_NoName_2016-2-25_6-2-11_No-00.png

(踊ったときに中に着ているチマがチラ見えするんですが、
 ウンスの場合は見えちゃってる状態です)
SnapCrab_NoName_2016-2-25_6-3-41_No-00.png

あと、カスムカリゲの画像も貼っておきます。
(胸の前で結びます)
チマチョゴリ_着方_01

これ、胴巻きの用途で使っていたようですので、腹巻代わりに
ウンスの腰にも巻いています(私の勝手な設定です)

メヒはホルターネックのカスムカリゲを着用していました。
(腰の後ろで結ぶタイプですね)
カスムカリゲ

ウンスはウダルチの恰好のときはこんな下着を着ているのかな?
下着なの?

なお、ここで私が書いたことはテキトーなワタシ設定の内容が
多々含まれています。
(ファン・ジニのところは史実ですが)

FC2ブログ側をアップし忘れていました(汗)
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