【シンイで年越し企画2015】紅楼夢 1

ここでは、「【シンイで年越し企画2015】紅楼夢 1」 に関する記事を紹介しています。
おはようございます♪

りえさん主催の「シンイで年越し2015 」という企画に参加しています。
この企画に参加されている書き手さんは、なんと44名!

私のお話は、年越しぐるっぽでりえさんがリクエストの板に書かれたネタです。
「ウンスが一日妓生になって、ヨンがしぶしぶお客になるという話を読みたいです。」

頑張って書いてみました。
張り切りました。
ノッちゃいました。
・・・続き物になっちゃいました( ̄□ ̄;)
(二年連続で「つづく」モノを書いたワタシって・・・)

この続き、お正月の三日のうちに書き上げられるか自信がないです。
気長に待って頂けると嬉しいです。

ちなみに、タイトルの「紅楼夢」は紅色が出てくるから思いついただけです。
例によってタイトルを考えるのを忘れていて、さっき思いついたのでつけました。
「ウンス、妓生になる」っていうタイトルでもよかったかなぁ・・・

あ、設定はまだウンスが天門をくぐる前で、ヨンとウンスがウダルチ宿舎で
一緒に暮らしているころの設定です。(いろいろ辻褄合わないけど気にしない)

では、どうぞ~
これから続きを書いてきまーすε=ε=ε= ヾ(*~▽~)ノ

///////////////////////
 ウンスは部屋をキョロキョロと見まわしていた。妓楼に来たのも初めてだし、
部屋に上がったのも初めてだ。もっともこの部屋は客をもてなす部屋という
よりは、用向きの相手を通す客間のようだったが、それでも妓楼の華やかさは
そこかしこにある調度品であらわれている。
 やがて足音がして中年の女性が部屋に入ってきた。シックな濃い緑のチマ
チョゴリに、髪型も至って普通だった。
『裏方さんかな?』
 ウンスはそう思った。

 ウンスが、妓楼ソガン亭に来たのにはわけがあった。一週間ほど前に大通り
の店でチマチョゴリを注文していた。注文の際に一週間後に仕上がるというので
受け取りに来たら、店の主人がいきなり謝り出したのだ。
他の客が注文した品物とウンスのものを、取り違えて渡してしまったというのだ。
 新年を迎えるにあたって、ウンスは王様から四年前のお給料(俸禄とも言う)を
頂いて晴れ着を作った。医仙として働いた数か月分をもらったのだが、その額が
多いのか少ないのか、見当がつかなかった。あの人に見せたら「多いですね」と
呟いていたから、王様は弾んで下さったということだ。
 買い物につきあうと言ってくれたけれど、忙しいだろうからと丁重に断っておいた。
晴れ着、小物、髪飾り、お化粧。見せたい相手と一緒に行ったら意味がない。
「向こうは、もう持って帰っているんでしょ?じゃあ、注文の品が違うからって、店に
持ってくるんじゃ?」
「それがですね・・・店の者が引き取りに伺っても、注文した当人に渡さないとまた
品物が入れ違ってしまうだろうと仰られて・・・大変申し訳ありません」
 平身低頭で謝っている主人が困り果ててすがるようにウンスを見つめる。
「あのう・・・お客様、大変申し訳ないのですが、先方までこちらの品物をお持ち頂き、
取り換えて頂けませんでしょうか?」
 ウンスが、おずおずと差し出されたポシャギ(風呂敷)を開いて中を見る。自分が
注文した緋色のものとは明らかに違う、紅色のチマチョゴリだった。
『なんでこれを間違うのよ』
 ウンスは舌打ちしたい気分だったが、ここで待っていても取り返せないなら仕方
ない。気を取り直して取引を持ちかける。
「いいわ。行くわ。行ってきます。その代わり、お代は半分に負けてね」
「は、はい。もちろんでございます。いかようにもさせて頂く所存です」
 しまった!タダになったかもしれない。駆け引きに失敗した敗北感を引きずった
まま、ウンスは店の者の道案内で、相手の家へとやって来たのだった。
 店の者が事情を説明して取次ぎを頼むと、「男は客以外上がれないから、ウンス
だけ上がれ」と言われた。それで、ただいま一人で待たされているというわけだ。
 やがて、足音がして部屋の前で止まると、さっと戸が引かれる。
「ソガン(松江)亭の主人メヒャン(梅香)にございます」
 そう挨拶して、優雅な身のこなしで部屋に入ってくる。時代劇に出てくる髪型や
衣装とは全く違う出で立ちだったし、人を圧倒するようなオーラもない。ここを取り
仕切っていると自己紹介されても、何だか狐につままれたような気分だ。
 ウンスの戸惑いを察して、メヒャンが「フフッ」と笑みを漏らす。
「昼間ですからね」
 着飾るのは日が暮れてからということらしい。へぇ・・・と思いつつ、ウンスは早速
用件を切り出す。
「あの、大通りのお店で、そちらが頼まれたものと私の品が取り違っていて。それで
交換しに来たわけなんです。そちらが、お店の人に品物を渡さないっていうから・・・」
 ウンスはつぶやくように文句を付け足すことを忘れない。持って来た風呂敷を広げて
メヒャンのほうに差し出すと、メヒャンは微笑みをみせてそれを自分の方に引き寄せた。
 そのまま相手がいつまで待っても何も言わないので、ウンスはしかたなくストレートに
催促する。
「えーと・・・私の服を返して下さい。あなたが持って行った方の、緋色のを」
 するとメヒャンは、先ほどの柔和な顔から打って変わって、厳しい顔つきになる。
「お返しできませぬ」
「は?あれはあたしのものよ。返して」
「お返しできませぬ。緋色のお召し物も、ユ・ウンス様も」
 その瞬間ウンスは悟った。
「仕組んだわね」
「少しばかり」
 メヒャンは直ぐに認める。騙されて腹も立つし、ぼんやりしていて取引の札になった
かもしれない着物を、まんまと渡してしまった自分の迂闊さに髪をかきむしりたくなる。
 ふと、あることを思いついて、目の前の女主人に尋ねる。
「どういう魂胆?もしかしてあの店もぐるってこと?」
「少し手を貸してもらいました。懇意にしている店の主人でしたので」
『申し訳なさそうな顔しておいて、とんだ狸オヤジだわ』
 見抜けなかった悔しさが募る。立ち上がりたい衝動をグッと堪え、ウンスは一度
深呼吸する。私が部屋に入った時点で、負けが確定している。
 それなら、頭を切り替えてこの局面をどう切り抜けたらいいのか考えないと。
「目的は何?」
 緊張して問いかけるウンスに、メヒャンがおもむろに口を開く。
「手を貸して頂きたいのです」

 その日、夕暮れも押し迫った頃、スリバンのシウルがヨンを訪ねてきた。
「どうした?」
「医仙からの文だってさ」
 ヨンはいぶかしみつつ、差し出された文を開く。封も文も華やかな色どりのもので、
甘い香が焚き染めてあった。文を開くと途端に甘く、強い香りが鼻につく。ウンスが
いつも使っているものとは明らかに違うことに戸惑いを覚えながら、文の文字に目を
走らせる。

<私、今晩ソガン亭で、キーセン(妓生)としてあがるの。
 よかったら、遊びに来て。
 ウダルチの皆にも声をかけてくれると嬉しいわ。
 できれば、若い人たち、トクマンさん、ウンソプさん、
 ヨンスさん、チョモさん、トルベさんあたりがいいの。
 みんな、今日は夕方まで歩哨だから、夜は空いてるでしょ?
 もちろん、あなたも大歓迎よ。来てくれたら嬉しい>

 手紙はもちろん代筆で、教養のある女性が書いたものだった。ヨンはもう一度最初
から読み直して顔を上げる。
「誰からこれを?」
「ソガン亭の使いが、姐(ねえ)さんの店に来たらしいよ。医仙はソガン亭にいるってさ。
それで、これをウダルチテジャンに渡して欲しいって。医仙からの文だって言って置い
ていったんだ。なあ、何かあったのか?オレ、ちょっと様子を探りに行ってやろうか?」
 ヨンの顔色から、さほど深刻な事態ではないと察知したシウルが、そんなことを言い
出す。ヨンはシウルをチラリと見ると、無視して歩き始める。シウルはヨンについて歩き
ながら、なおも言い募る。
「なあ、どうなってるのか心配だろ?見に行ってやるよ」
 突然ヨンが立ち止まり、シウルの頭に拳骨を一発落とす。
「痛って~」
「動かなくていい。「師叔にもそう伝えろ」と言いたいが」
 師叔は妓楼から文が来た途端、様子見を口実に既に飛んで行っただろう。
『今度はどんな騒動に巻き込まれたのか。それとも、何か面倒でも起こしたか?』
 ヨンは、ウダルチ兵舎へと足を向ける。
 何か起こったことは確かだが、それでも自分が落ち着いていられるのは、文の最後に
あった<괜찮아요(大丈夫)>という文字のおかげだった。

 間もなく、ウダルチ兵舎に悲嘆と狂喜の声が響き渡ることになる。

<つづく>
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コメント
この記事へのコメント
あけましておめでとうございます♪

> 紅桜夢』。
ええっ!!
し、知りませんでした(汗)
褒めてくださってありがとうございます。
偶然のたまものです。
こりゃ、春から縁起がいいや(笑)

> シウルがやたらと行きたがった妓楼。
ふっふっふ(ニヤリッ)
今回はちょっとしたことというか、えーっと・・・ナイショ♪
(書いてると何だかバラしてしまいそうになるので)

漢字を一から学ぶことになるウンスが気の毒ですが、
ここはひとつ、愛嬌のある文字を目指して頂きたいかな(笑)
美しい文字を書くのってすごく大変ですもの。
丸文字とか、独特の文字を書いて、それが却って評判になるかもしれません。

あ、そうですね!
だから余計に書くのが難しい(笑)
カンファドあたりは書き馴れていて、お互いがまだそんなに意識しているのか
していないのかって感じでしたが、こちらはもうお互いの気持ちをわかって
いるわけですから。
頑張ります!(でも更新は遅いかも・・・)

コメありがとうございました♪
2016/01/02(土) 06:47 | URL | あこしろさん #-[ 編集]
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2016/01/01(金) 17:36 | | #[ 編集]
あけましておめでとうございます。

本年もよろしくお願い致します♪

> ソガン亭のメヒャン・・・聞き覚えが・・。
>「ファンジニ」「女人天下」どちらのメヒャンのイメージ?
おおっ!鋭いですね。

私、キーセンが出ているドラマを見たことなくて(汗)
メヒャンはファンジニの相関図を見て、名前だけ頂きました。
イメージとしてはこじんまりとした妓楼という感じです。

「紅楼夢」も読んだことなくて(^_^;)
私、色とかあんまり気にしないタイプなので、女性の衣装は
大抵「薄紅色」とテキトーに表現していました。
ただ、今回は頑張って色を使ってみたので、その色にちなんだ
タイトルを・・・と思って。
聞いたことのある本のタイトルをつけた次第です。
「妓楼」の「桜」と、紅(くれない)色のチマチョゴリ。
それでつけたという安易な理由です。

読んで下さってありがとうございました。
コメントを励みに、続きを書いてきますね~

2016/01/01(金) 09:18 | URL | Tom-tomさん #-[ 編集]
このコメントは管理者の承認待ちです
2016/01/01(金) 08:09 | | #[ 編集]
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