【韓国小説】ドレミファソラシド #72-#74

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【韓国小説】ドレミファソラシド #72-#74

何も言わずジョンウォンを見つめていたウンギュだったけど、涙がスウッと流れていて・・・
「泣かないで・・・泣かないで、ウンギュ。あたしが愛してるのはウンギュだけ。だけどあたしが
 そばで守ってあげないといけないのはヒウォンなの。あたしがウンギュのそばにいたらヒウォンは
 死のうとする。それが怖いの・・・」
少しずつ後ずさりして自分と距離をとろうとするジョンウォンに、哀しみをたたえた表情で、
「オレがお前を信じてるだろ?行くな、お前がいないとダメなんだ。生きていけない」
と搾り出すように言うウンギュ。
「どうしたらいいの?あたしはどうしたら?あんたには家族もいるし、友達も多いのにヒウォンには
 あたしだけなの。もう身動きがとれないの」
「オレがお前を放さないと言ったらどうするつもりだ?」
ウンギュが見れない。あたしを信じてくれたウンギュの顔が見れなくて顔を伏せるジョンウォン。

その時ウンギュに気づいた女の子達が集まってきてあっという間にウンギュを取り囲んでしまって。
「キャアアア!オッパー!写真一枚だけ撮って下さい!」
「オッパ!ジョンウォンって誰ですか?恋人じゃないですよね?違いますよね?」

大騒ぎする女の子たちに押し流されて輪の外にはじき出されたジョンウォン。
しばらく輪の中心でもみくちゃになっているウンギュを見つめ、タクシーに乗って立ち去ります。
「ジョンウォン!ジョンウォン!!頼む!通してくれ!あの子を失えないんだっ!
 お願いだ!通してくれ、頼むから!」
ウンギュの怒鳴り声が心臓に突き刺さり、嗚咽がこみ上げて息ができないジョンウォン。
タクシーの中で大声を上げて泣きじゃくったジョンウォンだけど、カフェの前に車が着き、覚悟を
決めたジョンウォンは中に入ります。

カフェは真っ暗で、ヒウォンはもう帰ってしまったのかと思うジョンウォンだけど、ドアをあけると
突然灯りがついて・・・歩みを進めたジョンウォンの目にテーブルの上にケーキとシャンパンが目に
入ります。そしておもむろに立ち上がったヒウォンも。
「遅かったな」
「あ・・・うん」
「泣いてたのか?」
「・・・うん」
ヒウォンの顔を見ると余計に淋しい気持ちになる。プレゼントの小さな箱を持って近づいたヒウォンは
強い力でジョンウォンを抱き寄せて胸に抱き、何も言わずに頭を撫でてきて。
「つらかっただろ?こんなことさせてゴメン。だけどお前をやつには渡せない」
声を殺して泣きながら、
「もうこんなことさせないで、幸せになろう、あたしたち」
『オレたち永遠にいよう』ウンギュの明るい声が耳元でグルグル回るジョンウォンに、思い出した
ようにニコッと笑って小さい箱を彼女の手に乗せたヒウォン。
「開けてみて」という場違いなほどにはしゃいだ声で言うヒウォンの言葉に、それを開けてみた
ジョンウォンの目に入ったのは・・・シルバーのネックレス。
「つけてみて、それ手に入れるの難しかったんだ」
無意識にウンギュがつけてくれたネックレスをいじるジョンウォン。
それを見咎めたヒウォンがジョンウォンの首元を見て、静かに「それを外せ」と言い、ブンブンと
首を横に振ってイヤがるジョンウォン。
「外せってば」
「外さない、外さないわ」
「外せといってるだろう」
「ヒウォン、どうしよう。会いたい、もう会いたいの。あたしもうどうしていいか。自信がない。
 本当に自信がないの」
とすぐにはウンギュを忘れることができないと言ってしまうジョンウォン。

息詰まる沈黙のあと・・・突然ヒウォンが素早い動作でジョンウォンのネックレスを取ってしまい、
ジョンウォンはそれをヒウォンから取り戻そうとするけど、ためらうことなく窓の外にネックレスを
投げ捨ててしまったヒウォン。
「オレが・・・お前の中のシン・ウンギュを一つずつ消してやる」
だけど、ジョンウォンはカフェのドアを開けて、ネックレスが落ちた場所へと駆け出してて。
「ジョンウォン!」

ウンギュとの思い出は少ししかない、だから絶対に失えない・・・冷たくて硬いコンクリートの上を
探したジョンウォンは遠くにそれらしきものを見つけて。
「あれだ!」と落ちているネックレスのほうへ近づこうとしたジョンウォンだけど、そのネックレスの
前にウンギュが立っていて・・・。
ゆっくりと落ちていたネックレスを拾い上げて、何も言わずにジョンウォンを見つめるウンギュ。
そしてそのまま彼女の背中ごしに冷たい視線をむけて・・・

振り返ったジョンウォンは、シルバーのネックレスを手に持ったまま仕方ないという風に頭をふる
ヒウォンを目にして・・・
ウンギュは一歩進み、「ヒウォン」と声をかけます。
何も言わずにジョンウォンの手首をギュッと捕まえたヒウォンに、「ヒウォン、手を放せ」と重く
沈んだ声を出すウンギュ。
「やめてウンギュ、女のためにこんなことするのはキライだったでしょ?そのまま行って」
「手を放せと言ってる」
「オレが捕まえたし、これからもオレが捕まえておく。お前と争いたくはないが、こんな形でお前と
 会うのはもっとキライだ」
近づいてきたウンギュがヒウォンに掴まれていたジョンウォンの右腕を力いっぱい引っ張ったので
ヒウォンに掴まれたいた手が抜けたジョンウォン。
「ジョンウォンはオレのものだ。ヒウォン、同情でジョンウォンを捕まえようとするな」
「フッ、同情か。話はそれで終わりか?」
「ジョンウォンがお前を愛してるとしても手放せるかどうか・・・同情は、それにジョンウォンが
 お前に持ってる罪悪感は愛とは違ってお前たち二人とも辛くさせるだけだ」
「それを利用してでもジョンウォンをそばに置こうとしてるオレの気持ちはどうなんだろうな?」
無言で対峙するウンギュとヒウォン。
『今あたしは心の底で願ってるかもしれない・・・ウンギュがあたしの手を握って走り出すのを。
 あたしってなんて悪い女なんだろう・・・』と自分を責めるジョンウォン。

そして・・・ヒウォンはいきなり膝をつき、ウンギュに向かって
「頼む、オレはジョンウォンがいないと生きられない。死んでしまいたくなるような毎日の中で
 オレには彼女だけが生きがいなんだ。お前を捨ててまでも選んだのがジョンウォンなんだ。
 だから連れていくな、頼む!」
と懇願し、この状況にたまらなくなったのはジョンウォンで・・・
「ヒウォン、立って。なぜあたしのためにこんなことまでするの!?
 二人がこんなことするほどあたしには価値がないの!ウンギュの信頼を最後まで裏切ったし、
 ヒウォンのそばにいてもずっとウンギュのことだけ考えてる。こんなあたしのために・・・
 立って!ヒウォン、立って!」
ヒウォンの肩を力いっぱい揺さぶるジョンウォン、そしてウンギュの手からネックレスがハラリと
落ちて・・・
「それじゃオレはどうしたら・・・そばにいても会いたいのに。誰のために笑って、誰のために
 歌うんだ?お前はなぜこんな哀しげに話す?・・・オレが・・・オレが離れなきゃいけないのか?」

『どうしてあたしはこんな風に愛も友情も守れない?あたしはホントに何で?
 誰か教えて欲しい、この話の終わりが何なのか答えて欲しい・・・お願いだから』

「答えを探してみる。オレが探すから・・・オレたち三人とも幸せになれる方法を探すから」
ウンギュはジョンウォンを見て力なく笑ってみせ、何も言わずにヒウォンを立たせてあげて。
床に落ちたネックレスを拾い上げて、一言も言わずに背を向けたまま二人を残して去っていきます。

『この話をハッピーエンドにして欲しい、お願いだから・・・
 ウンギュの言葉通り、あたちたち三人をみんな幸せにして・・・』
心からそう願うジョンウォン。

家に戻ったジョンウォンだけど・・・明け方になって隣の家からトイが大声でジョンウォンに
向かって怒鳴りまくってて。
ウンギュが息もできないほど号泣していて、ジョンウォンのせいだと怒りまくってるトイ。
少し前に自分に笑いかけてくれたウンギュが・・・彼を思いついにジョンウォンもせきを切ったように
涙が止まらず号泣してしまって・・・

それから4日がたって・・・
ヒウォンとは何度か会ったけど、ウンギュは全く見かけることがなく日が過ぎて。
明るいフリして過ごしていたジョンウォンは、ナリとドラムのオンニから公園に呼び出されます。
オンニは何も言わずにジョンウォンの頭を撫でてくれるんだけど、ナリはウンギュと別れたことで
興奮してジョンウォンを責めます。
「トイオンニの話だとオンニがヒウォンオッパのためにウンギュオッパを捨てたんですか?
 オッパは大会で賞金をとってオンニを海に連れて行くってがんばってたんです。一番ステキな別荘
 を予約もしたんですよ。どうして別れたんですか?なぜオッパを悲しませるんですか?
 こんなことするならなぜつきあったんですか?!」
捨てたわけじゃない・・・だけどナリのいうことは正しくて・・・
「そうだね・・・ごめん、ナリ」
「私に謝らないで下さい。そういうのはオッパにしてください。早く行ってオッパを捕まえて下さい。
 オッパが泣くのは見たくないんです。なぜこんなつらい目にあわせるんですか!
 今はオンニが本当に嫌いです。とても憎いです。オンニはエゴイストです」
なおも責めるナリに静かに口を開くドラムのオンニ。
「ナリ、ウンギュが泣くのは見えてて、ジョンウォンが泣いてるのは見えないんだね。
 ウンギュの涙が見たくなくてジョンウォンを責めて、ジョンウォンの涙を見たいの?
 こんなことするためにジョンウォンを呼び出したの?」
とジョンウォンをかばってくれるオンニ。
ナリはそれ以上何も言わず黙って公園から出ていき、オンニに慰めてもらったジョンウォンは彼女を
見送って家に帰る途中で・・・ジョンビンに会います。

ジョンウォンはなんとなく部外者のジョンビンに今までの経緯を全て話してしまうんですが・・・
ジョンビンは興奮して自分がそのヒウォンを試すと言い出してジョンウォンを無理矢理車に乗せて
しまって・・・

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